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夢の淵
それは懐かしい夢だった
といっても本当の記憶ではなく
場所が面子が忘れていた程懐かしい夢

隣の部屋で大人たちの宴会が始まった
私たちは着替えて、位置取りをする
誰かと金髪の彼女の間
そして部屋を出る
廊下の奥のガラス扉の奥
こちらに向かってくる人影
私は黄土色の靴の紐を編み上げるために屈んだ
前を向くことも歩き続けることもできなかったから
人影が近付くのを行きを潜めて待つ
喉がひきつるような緊張感
すれ違う前、立ち止まった影が床に落ちる
椅子の影が伸びる
どーんと聞こえた
そしてもう遅刻しないんだなと一言
しないよと答えた声は酷く掠れた
でも目が合った
通りすぎて、向かいの部屋へと消える
私は廊下に屈んだまま
すると答えればよかったと反芻する間もなく目が醒めた

寂しくて懐かしくて愛おしくて
目が合ったけれど、表情は思い出せない
何と答えれば良かったのかも解らない
ただ忘れたくないと強く願った
だから大切な夢の淵を覗きこむ
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